2018-06-18

カルチャーをアダルトに話してみよう ”転“


 

通常、起承転結の配置に於いて、”転“の役割は、驚きと衝撃のはずなのですが、今回は箸休め的な内容になったかなと思います(笑)。音楽とSEX、切っても切れないもののようで、実は遠かったり。40歳を過ぎて感じたことなども含めて、ゆっくりとお茶でも飲みながらお読みください…(笑)。

 


 

音楽でイく話

—— では第三回目です。でも話しましたけど、セックスの行為そのものをしなくても、これがセックスなんじゃないかって思うことはたくさんあったり、これがエクスタシーなんじゃないかってことはたくさんあると。それをいつも取り入れてる人って実際のセックスをあまり必要としてないっていう現象には納得がいくでしょ?

シブヤ 納得いきますね、すごい。

—— 音楽のライブっていうのも、ひとつのエクスタシーじゃないですか、だからライブに行き続けてると自分のセックスがどうでもよくなるのかなって思ったんです。

シブヤ そこ? そうなのかな?

—— イッちゃってるわけじゃないですか完全に。

シブヤ まぁねぇ…。

 

—— あれはバンドメンバー数人対数百っていう集団セックスなんじゃないかって。

シブヤ だからやっぱりステージに立てる人って凄いですよね。

—— こっちはこっちでモッシュしたり、受け答えをしていくわけじゃないですか。

シブヤ そうですねぇ…確かに。

—— でもライブってエクスタシーの中でも、浅いエクスタシーなんじゃないかなって思うんです。浅いから何回も行きたくなるのかなって。深いエクスタシーだと、お腹いっぱいで来年までもういいですってなってしまう。

シブヤ そっかぁ…。

—— エクスタシーが浅いから「もっともっと、もっとイかせて!」って思っちゃう。

シブヤ そうなのかな…?

 

 

サブカルにメンヘラが多い?

 

—— 音楽が一番分かりやすいんだけど、舞台とか映画でもそうだと思うんですけど、皆そこにエクスタシーを求めに行ってるんじゃないかっていつも思ってて、「感極まる」とか「感動する」っていうのは、もうエクスタシーじゃないですか、しかもかなり質の高いエクスタシー。

シブヤ そうですよね、感情が動くっていう。自分が今までまったく知らなかったものによって感情が動くっていうのはそうですよね。

—— そう、それとサブカル系が好きな人に限ってメンヘラが多いっていうのは結びつくような気がして。

シブヤ でも私、サブカルだけではないですけど、俗に言われる「サブカル」っていうものが好きでここまで生きてきましたが、全然メンはヘラってないんですよね。逆に言うと私といわゆるメンヘラちゃんとの違いってなんだろうっていうのは思いますけど。

—— 私の中で思ったのは10代とか20代で痛い目見てこなかった人なんですよ。

シブヤ メンヘラになっちゃうのは? そういうこと?

 

 

—— そこで転んだり躓いたり色んなことやってきた人って耐性ができてるので。そのときは若くて体力もあったし。

シブヤ それはあるかもしれない。

—— ケガしても大丈夫っていう。でもそのときに受けたキズを30過ぎてから受けるとメンヘラになるんじゃないかなって。

シブヤ それはデカいな。

—— だからメンヘラってそういうことだと思ってて、私の中では。

シブヤ そっかそういうことなのか。

—— 30代で転ぶ人と、10代〜20代で転ぶ人の違いって、10代〜20代のころに一生懸命勉強してきたかどうかだと思うんですよ。そういう人が30歳過ぎると転んじゃうんだよね。

シブヤ へぇ〜。

—— ところが勉強しないで遊んでばっかりいた人はそこで学んでるから。

シブヤ 同じ遊んでてもね。

—— 大丈夫だったりするんですよ。

シブヤ 受動的にいたか能動的にいたかの違いは大きいですよね。

 

 

—— 統計的な話で皆がみんなってわけじゃないけど、そんな気がする。

シブヤ そうかもしれないですね。

—— メンヘラちゃんって「え、こんなことで、こんなにダメになっちゃうんだ」ってことが多くて。

シブヤ ありますね、確かに。

—— 私たちの時代も10代のときに自傷行為をする子はいたけど、リスカとか、絶対死ぬ気ない自傷が多かったよね。

シブヤ 10代、20代のときに周りにいた子はリスカっていっても違いましたよね。

—— それに酔ってるみたいな。

 

 

触られ恐怖症

シブヤ 追いつめられてっていう子は私の周りにもいなかったかな。

—— そういうのをやってる子に限って明るくて元気だったりするから、でも今の子たちって違うなって思ってて。

シブヤ うんうん、違いますね。なんなんでしょうね?

—— カルチャー系っていうか、浅いセックスばかりを求めているがゆえにそうなっちゃうのか。

シブヤ うーん…どうなんだろう?

—— もう一つ、これも皆がみんなじゃないんだけど、凄い現象だなと思ってることがあって、ライブとかとはちょっと違うんだけど、ライブ以外のカルチャーで考えると、あまりにもそういう行為をしていないと、頭の中はエクスタシーを感じてるんだけど体のエクスタシーじゃないから人に触られることを凄く嫌がる。

シブヤ あー接触を嫌がる。

—— 人に触られるのを極端に嫌がる。

シブヤ いますよね、確かに。

 

 

—— それは重症な人は医者に触られるのもダメなんだよね。

シブヤ へぇ〜、大変。

—— 40歳を過ぎた知人3人が同じことを言っていて、でも3人の共通点はここ10年セックスしてないっていう。

シブヤ なんか因果関係ありそう。

—— でしょ? で3人ともサブカル好き。

シブヤ 色々ごめんなさい(笑)。えー…なんなんだろう?

—— なんかそこは何かを捨てているのか忘れているのか。

シブヤ 忘れてるほうに一票!

—— だといいんだけど。

シブヤ 捨ててはないと思うんだけどな。

 

 

—— 私の話ですが、最大で恋人が3〜4年いなかったときがあるけど、恋愛の仕方を忘れない?

シブヤ ときめき方を忘れるというか。

—— あれ、どうやって恋愛するんだっけ? っていう。

シブヤ それはありますね、確かに。これでいいんだっけ? っていう。

—— それの重症版になっていくのかな。しかも男性だけじゃなくて女性に触られるのもイヤになっちゃうっていう。

シブヤ えーそうなの? なんでだろう? なんでかな?

—— 触るときは許可をとってくださいっていう。

シブヤ 許可?

 

 

—— そんな現象が起きるんだなと思って見てたらたまたま流れてきたツイッターで「極端に人に触れられることが苦手なので、ファンの人に囲まれたりマスコミの人は距離をとってください」ってお願いをしてるアーティストがいて。

シブヤ えー。

—— 有名な女性アーティストなんだけど、もしかしてこの人も? って思っちゃった。

シブヤ へぇ〜そうなんだ。

—— カルチャーとエクスタシーっていうのは私の中でなんなんだろうと思ってるところで。

 

ファミリー・ツリーの話

 

シブヤ 自分もぶっちゃけど真ん中にいたから分かるんですけど、バンギャのときに他のバンギャと自分は違うのよって差別化を図るためにやたら難しい本を読んでたんですよ(笑)。「脳と意識」とか(笑)。哲学書とかスーパーネイチャーとか読んだりしてて、経済学者の有名な人が出てきてかぶれて「こんなの読んでるんだよね」って言うとか、全然意味分かってないのに日経流通新聞を読むとかそういう子が多かったんですよ。もちろん私もワンオブゼムですよ、でもあのときカッコつけて読んだものが後々になって「これだったのか!」って繋がるんですよね、背伸びしてたゴダールだったり寺山修司トマトケチャップ皇帝とか意味わかんないんだけどとりあえず見ておかないと、大好きなバンドマンとかサブカル先輩の話についていけないとか「こいつと話してもダメだな」って思われるのがイヤっていうのが凄くあって。

 

 

背伸びして吸収してそのままずっと大人になったんで、その過程で「こういうことだったのか」とか「この人これに影響受けてるんだ」とか繋がっていくんですよ、でもそれが繋げないまま、ただただ受け身であの人に気に入られたいから読んでるで終わってる人たちは、自分のファミリーツリーを育てられなかったのかもしれないですね。

読んでも分からないし、先輩の言ってることは分かってきたけど、言ってることは分からないし、先輩が夢中になるのもさっぱり分からないけど、なんで自分の好きな先輩がここまで夢中なのかっていうのを、とにかく知りたかったんです。それだけなんですけど、それが好きなアーティストなり身近にいたサブカル先輩のファミリーツリーを探るってことだと思うんですけど、それを探っていくうちに。これは好きだけどこっちは嫌いだなとか、分かってくるじゃないですか。

 

 

自分にとってのファミリーツリーが育っていくっていう、意識はしてなかったけどそこで自分なりに「これが影響を受けてるのか」とか「これが大事なのか」っていう答えらしきものが浮かんできたときに、ファミリーツリーが根を下ろすっていう。それがしっかりしていないとダメなんじゃないかなぁ。何が好き、何が嫌いっていうのをきちんと言えるっていうのかな、そこは大きいと思います。結局サブカルの中でも流行ってるサブカルと、流行らなくなったサブカルってあるんですよ。流行ってなくても今でも好きなものもあるけど、流行ってるサブカルだからこっちに流れるっていう人のファミリーツリーは話を聞いてても凄い弱いです。

—— 浅い?

シブヤ それじゃいつまで経っても木にならないよっていうか、いつまでも苗木のままだよっていうか。

—— そういうのを追いかけていくうちに自分の肉体を疎かにしちゃうんですかね。

シブヤ 疎かにするっていうか、私がバンギャ時代でも裏方時代でもそういう人をたくさん見てきたんですけど、セクシャルな意味でいうとさっき言ったカッコつけて難しい本を読むのと同じで凄い興味があったり、このバンドのボーカルとセックスがしたいとか、私はいつもオナニーのネタでこのバンドマン使ってんの! っていうことが。

—— それはとっても健全。

 

 

シブヤ だけど、それをやっぱり不健全だと思っちゃう。自分の中の欲望、特に性欲に関しては性欲が無いほうがカッコいいって勘違いしてた時代でしたね。「私ってアロエみたいに性欲ってものが無いんだよね」っていう女の子がごまんといましたよ(笑)。それか逆にセックスに奔放か。でも、当時の私の周りには、ヤりたくないのにヤリマンになっちゃう子が多かったんですよ。

 

 

—— 何も考えてない?

シブヤ そうそう、何も考えてなかったっていう。皆セックスになると躊躇するから、それを飛びこえてる自分カッコいい!でしか、そこから先はほんとに何も考えてなくて。自分で考えてっていうか、私の座右の銘の一つに『よく見てよく聞いてよく考える』っていうのがあるんですけど、よく考えるっていう部分が大事でそこをすっ飛ばしたらいけないことって世の中にたくさんあって、それの一つがセックスだと思ってたんですよね。あと『体で体験して心で感じて頭で考える』っていう座右の銘があるんですけど、セックスもそうだと思うんですよね。体験して心で感じて頭で考えるっていう。頭で考えるのはヤッてる最中は無くてもいいんですけど、心で感じるのは欲しいよなぁって思うんですよ。ただ、スポーツみたいにセックスするっていう人がいるのも分かります。

—— 確かにセックスがないと生きていけないって人もいる。依存的な意味でサブカルもそうなのかな、あれも一つの宗教とも捉えられるじゃないですか。

シブヤ 確かにそうですね。

 

 

ある日とつぜん似合わなくなる。

 

—— ただそこはいいとして、自分の体をおざなりにするのはどうなのかなっていつも思ってたんですよね。

シブヤ それは思いますよね。

—— 特に女性はホルモンバランスっていうのがあって、40歳過ぎると急に目の前に現れるから。

シブヤ ビックリしますよね(笑)。やっぱり自分の肉体をおざなりにするっていう意味でいうと、いつまでのあのときの服装を引きずってる人ってたくさんいるじゃないですか。それもおざなりの一つだと思うんですよね『ピーコのファッションチェック』っていう番組でピーコさんが「自分の好きな服と自分の似合う服は必ずしも一致しない」って「10代とか20代のころは自分が好きなんだからこれ着ていいでしょっていうのが通用した時代が確かにあった、でも30〜40で色んな経験をして大人の風格が出てきて、それでも『私これが好きなんです!』って10代のころの格好をするなら、メンテナンスにお金をかけなきゃいけないし、体型にも気を使わなきゃいけないし、若い子に出来ないような若いファッションをしないといけないから、凄い頭を使うんだよ」って言ってて。

もっというとファッションに向き合うようなことをすれば、「私は大人なんだから、子供に出来ない服装をしようっていう頭に切り替わっていくのが、成長だと思うの。」って言ってたのが、凄く腑に落ちたんですよ。だからパンクスだから防寒着はライダースしか持ってないような人間だけど、モッズコートも持ってたんだけど、3年前の42歳のときにモッズコートが凄い似合わなくなって、それから着なくなったんですけど、なんなんでしょうね?

 

 

—— あれなんなんだろう、最近スカートが似合わなくなった。

シブヤ 去年の服が似合わないっていう、なんなんでしょうね! それに気がつくようになって、でも「これ以外は着れない!」ってならずにちゃんとリニューアルしていこうっていうのは思って、それもやっぱり自分の肉体をおざなりにしないっていうことの一つなんだろうなって思いますね。

 

 

—— 自分の体の変化を知るってことだよね。

シブヤ 本当そうですよね。

—— そこ大事!

シブヤ そこ大事ですね。

 


 

いよいよ次回が最終回ですが、内容はもっともシビアな話題へ突入します。
《シブヤ節》がさらに炸裂します(笑)。
私たちが考えるこれからの社会へ、ぜひ一意見としてお読み頂きたいと思います。

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今回のゲスト:Bar 浮かぶ 2代目店主 シブヤメグミさん

 

 

年齢経歴一切NG。(たぶん30代か40代。笑。)
完全会員制《浮かぶ》の2代目ママとして8年目。
あらゆるカルチャーに精通していることは、浮かぶのTwitterを追うと一目瞭然です。

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